福井のあわら温泉に宿泊した時、近くにあった東尋坊に行ってみました。
絶景とは言われるけど怖いイメージのある東尋坊…
ただ、実際はかなり興味深い場所だったので写真付きで東尋坊観光の魅力をまとめてみました。
記事の内容
東尋坊とは
東尋坊は福井県坂井市にある断崖絶壁で、越前加賀海岸国定公園の中の特別保護地区になっている場所。
火山岩が波に削られてできた絶壁は高さが20m前後もあり、約1kmほど続きます。
崖の表面は四角形〜六角形の柱状(柱状節理)になっていて、この規模のものは世界に3箇所だけ。
国の天然記念物・名勝に指定されているだけでなく、日本の地形100選、日本の夕日100選にも選ばれています。
東尋坊は荒々しい波しぶきのイメージですが、行った日は冬なのにとても温かくて波が穏やか。観光客が絶壁の上を歩きながらはしゃいでいて、とても平和な感じでした。
絶壁だけではなく、目の前に広がる海の眺めも最高。朱色の橋が目印の雄島(おしま)を眺めることもできます。
ちなみに、東尋坊と言う名前は、悪事の限りを尽くした後、恋敵と仲間に突き落とされた僧の名前に由来するという説が有力です。
東尋坊観光
東尋坊は周辺にも見どころがいっぱい。予想以上に興味深いエリアです。
東尋坊の遊覧船
遊覧船は東尋坊の絶壁を急な階段で下ったところから出ています。
東尋坊から雄島の方まで行って戻ってくるコースで1周30分ほど。
私達は乗りませんでしたが、波しぶきを浴びながらいろんな形の絶壁を見られるとあって観光客に人気でした。
切符は東尋坊で買え、中学生以上1500円、小学生750円(公式サイトにクーポンあり)です。
東尋坊タワー
東尋坊タワーは東尋坊の絶壁から歩いて5分ちょっとの所にあるタワー。
昭和感というか寂れ感ありありですが、ノスタルジックで意外とおもしろいタワーです。
海抜100mの展望室からは東尋坊、雄島、越前海岸が一望でき、晴れた日なら抜群の眺望。
なぜか、縁結びの観音様と布袋様まで鎮座されていて、2人で頭を撫でると結ばれるというご利益付き(笑)
展望台の下には海鮮焼きや海鮮丼が食べられるレストランや、福井の名産品が買えるお土産屋さんもありますよ。
ちなみに、料金は大人500円、子供300円です。
東尋坊商店街
東尋坊商店街は東尋坊タワーと東尋坊の絶壁を結ぶ300mほどの商店街。
タワーから歩いていくと、めちゃくちゃ昭和なアーケードがあり、映画のセットかと思うほどの哀愁が漂っています。
ただ、商店街の中に入ると雰囲気が結構変わります。
12月の平日でしたが割と買い物客がいて、夏ならかなり賑わいそうな感じでした。(ソフトクリームや氷の看板があるお店も多かったし)
漁業が盛んな街だけあって、ホタテやイカ、サザエなどの海鮮焼きや海鮮丼を出しているお店が沢山。ちょっと縁日風な感じもします。
越前ガニが有名で、よくメディアにも登場しているヤマニ水産にも人が集まっていました。
地元の新鮮な魚介類や食べ歩きが目当ての人が多いですが、磯のりなどの乾物系もお得。大容量でお値打ちなので、まとめ買いしちゃいました。
荒磯遊歩道
荒磯遊歩道は米ケ脇から東尋坊を経由して雄島(おしま)まで続く4km程度の遊歩道。
東尋坊から海に向かって右手側に歩いていくと海の見える遊歩道に入れます。
遊歩道は自然がいっぱいで景色も最高。お散歩好きにはたまりません。
写真を撮った時は今にも雨が降りそうな曇り空でしたが、天気のいい日ならめちゃくちゃ見晴らしがいいと思われます。
至る所におもしろい地形があり、なかなかないタイプのハイキングコースです。
地学のことはさっぱりわかりませんが、説明書きがあるので見ながら勉強することも。
三国ゆかりの文人たちの詩碑も所々に設置されているので、文化的な気分にも浸れます。
ちなみに、東尋坊から雄島までは荒磯遊歩道を歩いて40分程度です。
雄島(おしま)
雄島は朱色の橋(雄島橋)で渡れる島。「心霊スポット」などと言われたりもしていますが、地元の人には「神の島」と崇められている島です。
この時は冬なのに生ぬるい強風が吹き荒れる曇り空。私達以外に観光客もおらず、かなりの凄みがありました。
橋を渡ると「大湊神社」と書かれた大きな鳥居と柏犬、石灯籠が出現。大湊神社はこの森の中にあり、島全体が信仰の対象になっているそうです。
ふと左手側に目をやると、柱状の断崖絶壁。なんというか、恐れ多い気分になります。
鳥居の向こうにはヤブニッケイなどが生い茂る手つかずの森が広がり、大湊神社の拝殿に繋がる急な石段を登ることになります。
階段を登りきると、飛び石の向こうに拝殿。趣のある拝殿ですが、さすがにこの天候だったのでビクビクしちゃいました。
拝殿の反対側には海に向かってそびえ立つ朱色の鳥居があり、ここからは東尋坊や東尋坊タワーも見渡せます。
この島は1時間弱で1周することも可能。
後になって知りましたが、「鳥居をくぐったら島を1周しないといけない」とか「反時計回りに周ってはいけない」という言い伝えもあるそう。とりあえず、両方クリアしてたので良かったです。
1周コースの小道は歩きやすいものの、植物が生い茂ってワイルド。板が積み重なったような板状節理という地形もみることができます。
途中、瓜割の水という岩場の中の湧き水スポットもあります。
ただ、途中までは下りていく道があるのですが、その先はゴツゴツの岩の上を歩かないといけないので断念しました。
島の裏側(北側)には岩の周辺が磁界になった磁石岩と呼ばれる岩群も。ここでは方位磁針が狂うと言われているので確かめてみるのもありです。
雄島は東尋坊から車で10分弱、路線バスでも10分程度、徒歩なら40分ほどです。
40台程度の無料駐車場があり、バス停も目の前。橋のすぐ隣には雄島を一望できるレストランもあります。
越前松島水族館
越前松島水族館は東尋坊から車で10分弱。路線バスでもそれくらいです。
この時は通りかかっただけですが、ペンギンのお散歩やイルカのショーが人気で口コミも◎
イルカやアザラシなどの触れ合いタイムや餌やり体験もあり、親子連れに好評です。
三国サンセットビーチ
三国サンセットビーチは東尋坊から車で10分弱のビーチ。
遠浅の綺麗な海と砂浜で、海水浴シーズンを中心にとても賑わいます。
夕日100選にも選ばれている美しい夕日も魅力の1つ。毎年8月には北陸最大規模の花火大会が開かれることでも有名です。
芦原温泉
芦原(あわら)温泉は「関西の奥座敷」とも呼ばれる名湯。
温泉街は小さいですが、中心部には総檜造りの芦湯(足湯)や湯けむり横丁(屋台村)も。
名湯と言われるだけあってお湯がよく、たくさんの旅館が立ち並んでいます。
ちなみに、この時は大江戸温泉あわらに2泊しましたが、とても良かったです。
参考大江戸温泉物語あわらに泊まった感想と芦原温泉周辺の観光情報東尋坊でのハプニング
この時は京福バスの「東尋坊2日フリー切符」を買っていたので、2日連続で東尋坊エリアを散策していました。
ハプニングがあったのは今にも雨が降りそうな曇り空の2日目。なんと、東尋坊に着くなり知らないおじさんが同行してきたんです。
どうしたものかと思いつつも会話を続けていたら、おじさんはボランティアの方だと判明。
こんな天気の日に東尋坊に来た私達を見て親子心中を疑ったそうで、違うとわかった時は3人で大笑いでした(笑)
自殺の名所と言われる東尋坊。巡回して声掛けをしたり、何時間も親身に相談に乗ってくれたりしているボランティアさんには頭が下がります。
おわりに
東尋坊はちょっと怖いイメージもありましたが、雄大な自然あり、商店街の賑わいあり、タワーありの楽しい場所でした。
手つかずの自然が残る雄島は神秘的だったし、冒険した後の芦原温泉も最高です。
見どころが集まっていて散策しやすいので、福井旅行に行くなら立ち寄ってみてください。