潮干狩りが一番盛んな時期ですが、、、貝毒も出はじめているようですね。
数日前には地元愛知県でも貝毒の警告が出されました。
この貝毒、種類により症状も様々で死の危険もあるほど。
潮干狩りの前にはぜひともチェックしたいものです。
貝毒についての基礎知識と貝毒情報の入手法をここでご紹介します。
潮干狩りの前に!貝毒って何?原因は?
貝毒ってよく耳にしますが、いったい何を貝毒と呼ぶのでしょう?
貝毒というのは、
毒化したプランクトン(貝のエサ)を食べたアサリなどの貝が毒を帯びてしまう物です。
そして、毒化した貝を食べた人間の体に害を及ぼすことがあるので、
ニュースなどでもよく騒がれているわけです。
アサリなどの二枚貝は産卵期にかかる夏ごろに毒化しやすいと言われていますが、
実際、潮干狩りの全盛期である春先にも多いのです。
貝毒の出た地域の貝はずっと危険だと誤解されやすいのですが、実はそうではありません。
貝毒の出た海域の毒化したプランクトンはずっと生き延びるわけではなく、
水温の変化などの環境要素を受けて常に数が変化したり、死滅したりします。
毒を帯びたプランクトンが死滅したり、数が大幅に減った場合、自然に貝から排泄され
貝の毒も無害化します。
貝の種類により毒が消えるのに時間のかかるものもありますが、
自治体から安全宣言が出されれば、また安全に食べることができるようになるのです。
自然のサイクルってすごいですね!
貝毒の種類と症状、治療法は?
貝毒の種類には
「麻痺性貝毒」、「下痢性貝毒」、「下痢性貝毒」、「記憶喪失性貝毒」、「アサリ毒」
がありますが、日本で多くみられるものは以下の2種類のようです。
詳しく見ていきましょう!
ちなみに貝毒は加熱では消えません!熱に強いんです。
治療法もまだ確立していないので対症療法のみです。
麻痺性貝毒
☆時期☆
水温が上昇し始める春先に多く見られる。
☆潜伏期間☆
食後30分以内
☆症状☆
舌、口唇、顔面の痺れから始まり、全身へ広がる。
重症では運動失調や言語障害、呼吸麻痺を引き起こすこともあり、死の危険もある。
☆治療法☆
対症療法のみ
重症で呼吸麻痺時に至った場合は人工呼吸器も使われる。
時間薬であり、12時間を超えると回復し始める。後遺症はなし。
☆貝の種類☆
ムラサキガイ、アカザラガイ、アサリ、二枚貝のホタテ、赤貝、牡蠣など
☆基準値☆
貝のむき身重量1グラムあたり4MU(マウスユニット)未満
下痢性貝毒
☆時期☆
夏に多い
☆潜伏期間☆
食後30分~4時間
☆症状☆
下痢、腹痛、吐き気、嘔吐などの消化器症状
発熱はなく、他の食中毒と区別できる
☆治療法☆
対症療法。
3日以内に回復する。
下痢と嘔吐からの脱水症に注意。
☆貝の種類☆
ムラサキガイ、ホタテ、アサリ、アサガラガイ、イタヤガイ、コマタガイなど
☆基準値☆
貝のむき身重量1キログラムあたり0.16mgOA(オカダ酸)未満
貝毒検査後の貝毒情報の入手法と予防法
貝毒については、海域ごとに行政と漁業協同組合などが連携し定期的な検査が行われています。
検査→規定値以上の貝毒→対策→安全宣言までの流れはこうです。
↓
貝自体の貝毒検査
↓
基準値を超えた場合、漁と出荷の規制
マスコミからの潮干狩り等自粛の呼びかけ
↓
その後の検査で3回基準値を下回ると安全宣言が出される
では、貝毒で病気になるのを防ぐのに重要なことをまとめてみましょう。
☆潮干狩り場のエリアを管理している漁業協同組合に問い合わせ、安全を確認する。
☆地元の漁協が管理していない水域でむやみに貝をとってたべない。
☆都道府県の水産課のホームページをチェックするか、電話で問い合わせる。
潮干狩りが盛んな県のホームページを載せてみました。
愛知県 http://www.pref.aichi.jp/soshiki/suisan/0000000820.html
三重県 http://www.pref.mie.lg.jp/SUISAN/HP/38844033584.htm
大阪府 http://www.pref.osaka.lg.jp/shokuhin/shokutyuudoku/kai.html
千葉県 https://www.pref.chiba.lg.jp/gyoshigen/
まとめ
貝毒は避けて通りたいものですね。でも、潮干狩りも楽しみたい!
貝毒予防のカギは情報収集です!
マスコミ報道に注意を払い、自分で都道府県、漁協からの情報を得ることで
自分の身を守りましょう!