シャインマスカットは近年よく見かけるようになった高級ブドウ。その美味しさと食べやすさから大人気の品種です。
今回はシャインマスカットが愛される秘密と旬、ふつうのマスカットとの違い、シャインマスカットと似た品種についてまとめてみました。
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シャインマスカットはこんなぶどう
シャインマスカットは2006年に品種登録された黄緑色のぶどう。2010年代半ば頃から知名度が一気に上がり、今ではお馴染みの品種です。
安売りでも1房1000円以上する高級ブドウですが、これらの特徴から人気に火が付きました。
- 大粒で皮ごと食べられる
- 非常に甘い(糖度20度前後)
- 酸味が少ない
- 種がない
- ほのかにマスカットの香りがする
「丸ごと食べれられると言っても皮は美味しくないんじゃないの?」
と思うかも知れませんが、皮は薄くてパリッと食感。エグみもなく実の一部のような感覚で食べられます。
シャインマスカットの旬
シャインマスカットの旬は8月〜10月頃。(産地によって多少のズレあり)
早いものだと7月頃から出回り始めますが、一番おいしい最盛期は8月下旬から9月下旬頃です。
ちなみに、ハウス栽培のシャインマスカットはこれ以外の時期にも出回ります。
▶生産者から直接届く【食べチョク】でシャインマスカットを見るシャインマスカットの産地
シャインマスカットの2大産地は山梨県と長野県。岡山県と山形県でも多く栽培され、この4県で全国の生産量の約3/4を占めています。
シャインマスカットは比較的育てやすい品種なので、家庭菜園で挑戦している人も少なくありません。
シャインマスカットとマスカットの違い
一般的にマスカットと呼ばれているのはエジプト原産の「マスカット・オブ・アレキサンドリア」。強い甘みとほどよい酸味、ムスクのような芳醇な香りを持つ品種です(小さな種あり)。
あのクレオパトラが愛したフルーツとしても知られ「ぶどうの女王」とも呼ばれています。
シャインマスカットとは別の品種ですが、赤の他人ではありません。
シャインマスカットはマスカットの孫
シャインマスカットは「ブドウ安芸津21号」と「白南」の交配で誕生した広島生まれのブドウ。
乾燥を好むアレキサンドリアは日本の夏に向かなかったため、日本の気候でも育てやすいように開発された品種です。
なぜシャインマスカットがアレキサンドリアの孫かと言えば、シャインマスカットの親である「ブドウ安芸津21号」が「アレキサンドリア(欧州ぶどう)」と「ステューベン(アメリカぶどう)」のミックスだから。
シャインマスカットは美味しい欧州ぶどうと、病気に強くて栽培しやすいアメリカぶどうが合わさったブドウ界のサラブレッドです。
赤いシャインマスカットもある
シャインマスカットは黄緑色ですが、赤いシャインマスカット」と呼ばれる品種もあります。
その正体は「クイーンルージュ」。長野で誕生し2019年に品種登録された「シャインマスカット」と「ユニコーン」の交配品種です。
皮は赤紫ですが特徴はシャインマスカットそっくり。種なしで皮ごと食べられ、甘みはシャインマスカットよりも強い期待の新星です。
クイーンルージュの旬
クイーンルージュが出回るのは9月下旬〜10月上旬頃までの短期間。
2021年から出回り始めたばかりなので、まだまだ流通量が少ないレアな高級品種です。
シャインマスカットと似た品種
丸ごと食べられて甘いぶどうはシャインマスカットだけかと思いきや、特徴がよく似た品種もいくつかあります。
ジュエルマスカット
ジュエルマスカットは「シャインマスカット」と「ブドウ山梨47号」から生まれたブドウ。2013年に品種登録された山梨限定の品種です。
果実は大粒のラグビーボール型。種なしで皮ごと食べられ、まろやかな甘さとジューシーさが人気です。
瀬戸ジャイアンツ
瀬戸ジャイアンツは平成元年に品種登録された岡山生まれのぶどう。「桃太郎ぶどう」と同品種です。
粒は大きく黄緑色。甘くて種がなく皮まで食べられる所がシャインマスカットとそっくりです。
ただ、瀬戸ジャイアンツは「グザルカラー」と「ネオ・マスカット」のかけ合わせなのでシャインマスカットとは系統が違います。
ロザリオビアンコ
ロザリオビアンコは欧州系の高級品種「ロザキ」と「マスカット・オブ・アレキサンドリア」を交配して作られた山梨生まれのぶどう。1987年に品種登録されています。
果実は大粒で、小さな種はあるものの皮ごと食べられ果汁たっぷり。酸味は少なく、まろやかな甘味が特徴です。
トンプソン・シードレス
トンプソン・シードレスはアメリカ原産のブドウ。レーズンの原料になることが多い品種です。
黄緑色の果実は少し長めの中粒で種なし。皮ごと食べられ、いい感じの甘みとほのかな酸味でさっぱりとした味わいです。
アメリカ、チリ、オーストラリアなどから輸入されており、ほぼ1年中楽しめます。
おわりに
シャインマスカットは味も食べやすさもピカイチ。ファンが多いのも容易に頷けます。
贈答用のイメージが強いですが、夏の終りから初秋にかけてスーパーなどでも多く出回るのでぜひ味わってみて下さい。
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