洋梨はまろやかな甘みと香り、とろける食感が魅力。
ラ・フランスが洋梨の代名詞のようになっていますが、それ以外の品種もたくさんあります。
今回は国内で手に入る洋梨の種類と旬の時期、少し難しい食べ頃の見極め方を品種ごとにまとめてみました。
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洋梨の品種
洋梨は世界中で広く栽培されていて種類が豊富。国内で作られている品種だけでも結構あります。
ここからは、国内で手に入る人気の洋梨を9種ご紹介。
洋梨は収穫後に追熟期間が必要で、品種ごとに食べ頃の見方が違うので合わせてチェックしてみてください。
ラ・フランス
ラ・フランスは日本での生産量が圧倒的に多い品種。このため、洋梨=ラ・フランスだと思われることも多々あります。
元々は他の品種の受粉用に使われていましたが、その美味しさから洋梨の主要品種になりました。
見た目はいびつでサビが多め。甘みの強いとろける食感とジューシーさ、芳醇な香りが特徴です。
ラ・フランスの食べ頃
ラ・フランスは追熟してもほぼ色が変わらないので、軸のまわりにシワが寄り、軸自体も少し萎れてきた頃が食べ頃です。
軸のまわりを軽く触った時に柔らかみが感じられ、香りも強くなっていれば完熟したと見てOKです。
よく出回る時期
ラ・フランスは10月頃に収穫が始まり、追熟期間を経て11月〜12月にかけて多く出回ります。
産地
ラ・フランスの生産量は山形がダントツ1位。長野や青森などでも栽培されています。
ル・レクチェ
ル・レクチェは「西洋梨の貴婦人」「幻の西洋梨」とも呼ばれる品種。
果肉がなめらかで舌触りがよく、果汁と甘みもたっぷりで、ほどよい酸味もあります。
形もよく、ラ・フランスとは一味違った芳醇な香りも特徴的です。
ル・レクチェの食べ頃
ル・レクチェの食べ頃は皮の黄色みが増し、軸のまわりがシワになってきた頃。
香りも強くなり、軽く触れると少し柔らかみを感じます。
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ル・レクチェの収穫は10月下旬ごろから始まり、約1ヶ月程の追熟期間を経て11月下旬~12月半ば頃に多く出回ります。
産地
ル・レクチェはほとんどが新潟産。この他には山形や長野などでも生産されています。
バートレット
バートレットはラ・フランスが主流になる前にメジャーだった品種で、主に缶詰用として栽培されていました。
細長めのひょうたん型で、ほどよい甘みと酸味があり、香りが良くジューシーな品種です。
バートレットの食べ頃
皮の黄色みが増して、軸の周辺に軽く触れた時に柔らかみを感じる頃。
よく出回る時期
バートレットは他の品種よりも旬の時期が早め。9月上旬~中旬にかけて多く出回ります。
産地
青森、北海道、山形、秋田などで多く栽培されています。
ゼネラル・レクラーク
ゼネラル・レクラークは甘みと酸味のバランスがいい大玉の品種。
見た目はサビが多めですが、果肉はとろける食感で香りがよくジューシー。濃厚な味わいです。
ゼネラル・レクラークの食べ頃
皮が黄金色(黄土色?)っぽくなり、軸のまわりが少し柔らかくなった頃。
熟すと軸もしんなりして香りも強くなってきます。
よく出回る時期
ゼネラル・レクラークの収穫は9月下旬頃から始まり、追熟期間を経て10月下旬から12月頃に出回ります。
産地
ゼネラル・レクラークの大産地は全国の半分以上のシェアを誇る青森。北海道や山形などでも作られています。
生産量がかなり少ない品種です。
オーロラ
オーロラは下ぶくれの割と大きめな品種。他の洋梨より早い時期に出回り始めます。
しっとりとろける食感で上品な甘みとほどよい酸味があり、香りがいいのが特徴。
収穫した時は黄緑がかっていますが、熟すにつれて黄色〜黄土色へと変化します。
オーロラの食べ頃
皮が黄色〜黄土色っぽくなり、香りが強くなってきた頃。
よく出回る時期
9月初め頃から収穫が始まり、9月中旬から下旬にかけて出回ります。
産地
オーロラの生産量が一番多いのは山形。他には北海道や長野などでも栽培されています。
ドワイアンヌ・デュ・コミス(通称:コミス)
舌がもつれそうな名前ですが通称はコミス。生産量が非常に少なく「幻の洋梨」と呼ばれています。
たっぷりの甘さとほどよい酸味、ジューシーでとろける口溶け、芳醇な香りが特徴で、昭和天皇の料理番と呼ばれた方も絶賛した品種です。
コミスの食べ頃
皮が黄緑から黄色に変わって、芯の周りにシワができ、触れた時に柔らかみを感じる頃。
よく出回る時期
コミスが出回るのは10月中旬~11月下旬頃。超希少品種なのでスーパーなどで見かけることは稀です。
産地
コミスはほとんどが山形産。福島などでも作られていますが、栽培が難しく産地はかなり限定されています。
バラード
バラードはラ・フランスとバートレットを交配した山形生まれの品種。
ラ・フランスよりも大玉で、少し長めのひょうたん型です。
全体的にサビのあり、熟すにつれて黄緑色から黄色へ。酸味が少なく甘みが強く感じられ、ジューシーで舌触りがいいとろける食感です。
バラードの食べ頃
皮が黄緑から黄色に変わり、芯のまわりに触れた時に柔らかみを感じたら食べ頃。熟すにつれて香りも強くなります。
よく出回る時期
バラードの収穫は9月下旬頃から始まり、食べ頃がよく出回るのは10月頃です。
産地
バラードの大産地は山形。青森や北海道などでも生産されています。
メロウリッチ
メロウリッチは少し小さめですが、強い甘みとほどよい酸味のバランスがいい品種。舌触りと香りも良好です。
外見は少しゴツゴツしてサビが多め。熟すにつれて黄緑から黄色(黄土色)っぽい色へ変化します。
メロウリッチの食べ頃
皮が黄色くなり香りが強くなった頃。芯のまわりに触れた時に柔らかみも感じられます。
よく出回る時期
10月上旬~中旬にかけて食べ頃の実が出回りますが、生産数が少ないのでスーパーなどで見かけることは少ないです。
産地
メロウリッチは山形のみで生産されています。
カリフォルニア
カリフォルニアは名前の通りカリフォルニア生まれ。熟すと赤と黄色が混じったリンゴのような色合いになるのが特徴です。
甘みと酸味のバランスがよく、なめらかで果汁たっぷり。人気はありますがレアな品種です。
カリフォルニアの食べ頃
カリフォルニアの食べ頃は皮の赤みが増し、ベースの色が黄緑から黄色になった頃。
香りも強くなり、軸の周りに触れると少し柔らかみを感じます。
よく出回る時期
出回るのは10月上旬〜下旬頃ですが、生産量がとても少ないのでお店に並ぶことは稀です。
産地
カリフォルニアはほとんどが山形産。その他、長野など限られた地域で栽培されています。
洋梨の食べ方
洋梨は完熟を待ってから生で食べるのが一番!
皮が剥きにくい時は半分に切ってスプーンですくって食べても美味しいです。(芯もくり抜ける)
その他、こんな風にして食べるのもおすすめです。
- コンポート
- 洋梨のチーズ添え
- 洋梨の生ハム巻き
- 洋梨トースト
- 洋梨のタルト
- ジャム
- スムージー
洋梨はチーズ(クリームチーズ、カッテージチーズなど)やナッツ、生ハムなどと相性抜群。
熟した実がたくさんある時はジャムやスムージーにもぴったりです。
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国内で売られている洋梨は圧倒的にラ・フランスが多いですが、その他にもいろんな品種があります。
希少品種も多いですが、それぞれ形や味、香りが違うので食べ比べてみるのも楽しいです。
食べ頃の見分け方も品種ごとに違うので、熟したのを確認してから一番美味しいタイミングでお召し上がりください。