非常食は特別なセットを揃えるのではなく、普段から食べられる食品を使いながら補充していくと無駄がありません。
今回は普段から使えて非常食としても重宝するおすすめアイテムをご紹介します。
記事の内容
非常食の条件
まず、非常食として活躍するものはこんな物です。
- カロリー&栄養補給ができるもの
- 水分補給ができるもの
- 常温保存できるもの
- 簡単に食べられるもの(そのまま食べられるorお湯で作れるもの)
- 食べ慣れているもの
- 食器を使わなくていいもの(特に避難所へ行く場合)
- 賞味期限がそこそこ長いもの
非常食は賞味期限の長さが注目されがちですが、それ以上に食べやすさと食べ慣れていることが大事です。
最低7日分の備蓄が必要
「非常食は3日分」と言われたりしますが、大きな災害があった時3日分の蓄えでは不十分。
ライフラインや流通のことを考えて最低でも7日分以上の食料と水は備蓄しておきたいところです。
大体の目安としてはこんな感じで準備しておくといいでしょう。
避難所で過ごす可能性を考慮して、封を切ってすぐに食べられ、満腹感が得られるもの中心。
お湯を注いだり、お湯で温めたりするだけで食べられるホットフード中心
非常食におすすめの食品
ここからは、非常時だけでなく普段の生活でも手軽に食べられる食品をご紹介していきます。
熱源がいらない食品と、熱源があればおいしく食べられる食品に分けて見ていきましょう。
熱源がいらない非常食
温めずにそのまま食べられる非常食は、災害直後に避難所で過ごさないといけない時に向いています。
ゼリー飲料
ゼリー飲料は水分と栄養が同時にとれるので避難する時に助かる一品。小さい子からシニアの方まで無理なく食べられるのも魅力です。
スポーツやアウトドアの時、小腹がすいた時などにサッと飲めるので、普段の生活でも重宝します。
栄養補助食品
栄養補助食品は避難する時の心強い助っ人。
適度なカロリーとタンパク質やビタミンなどの栄養素がバランスよく配合されているので、朝食やおやつ、ダイエット中などにも使えます。
定番のカロリーメイトだけでなく、シリアルのような食感のプロテインバー、ケーキタイプの物などもあるので好みに応じてストックしておくといいでしょう。
缶詰
缶詰は常温で食べられる上に賞味期限が長く、普段からよく使う優れもの。
ツナ缶やサバ缶などの魚の缶詰、フルーツの缶詰、おかずの缶詰など種類が多いので、災害時に不足しがちな栄養素を補ったり食のマンネリ化を防ぐにもバッチリです。
避難所に持っていくなら匂いが強くなく手で食べられるパンの缶詰を用意しておくのもありでしょう。
プルタブの缶詰が便利ですが、念のため缶切りを用意しておくとタブが取れた時に助かります。
お菓子
お菓子は緊張した気持ちをゆるめるのにいい働きをしてくれます。特に子供がいる場合は必須アイテムです。
カンパン、羊羹、ビスコ、クラッカー、クッキー、ナッツ、ラムネ菓子、せんべい、おつまみ系など甘いものと辛いものを揃えておくのがコツ。
暑さで溶けたりせず日持ちする物がベストで、普段からバックに入れて携帯するならボキボキにならないものがおすすめです。
アルファ米
水やお湯を注いで食べるアルファ米は避難所で過ごす時に向いています。
普段の食事に好んで使うことはないですが、登山などには便利。
ピラフやドライカレー、五目ごはんなど種類が多く、アルファ米のおにぎりもあります。
熱源が必要な(あった方が美味しい)非常食
次はカセットコンロやキャンプで使うガスバーナーなどの熱源がある時におすすめの非常食です。
熱源があると電気やガスなしでも温かい食事が食べられるので便利です。
コンロだけでなく、ガスボンベの準備もお忘れなく。カセットコンロなどに使うカセットボンベ(CB缶)ならスーパーやコンビニで買うことができるので調達しやすいです。
カップ麺
カップ麺は非常食の王道。熱源があれば、お湯を沸かすだけで大満足の一杯が楽しめます。(最悪、水でも作れるけど)
カップ麺はランチや夜食などにも重宝するので、セールの時に好きな種類を買いだめしておくといいでしょう。
カップスープ・カップ味噌汁
お湯を沸かして注ぐだけのインスタントスープや味噌汁は非常時の癒やし。パンやご飯にほかほかのスープを添えるだけでホッとできます。
もちろん、普段の食事やお弁当にもぴったりなので使い勝手はバツグンです。
レトルト食品
レトルト食品はカレー、お粥、スープ、惣菜など種類が豊富で普段使いにも便利。
普段ならレンジ、災害時なら湯煎で食べられます。(常温で食べられるものもある)
レトルトご飯
レトルトご飯はレンジで温めて食べるのが普通ですが、容器ごと熱湯で温められるものもあります。
15分程度かかりますが、電気が使えない時にほかほかご飯が食べられるのは嬉しい限りです。
ちなみに、ご飯を湯煎OKのポリ袋に移して温めればもっと早く温まります。
参考ご飯の温め直しを鍋でする方法[キャンプや停電時に重宝します]
湯煎OKのポリ袋はワタナベ工業の「食品用ポリ袋」と岩谷マテリアルの「アイラップ」が有名で使い勝手もいいです。
無洗米
レトルトご飯がなくてもお米、熱源、上で紹介した湯煎OKのビニール袋と耐熱皿があれば簡単にご飯を炊くことができます。
水道が止まることを想定して、洗わなくてもいい無洗米を用意しておくのがベストです。
- 湯煎OKのポリ袋に無洗米と水を1:1の割合で入れ、30分ほど浸水させる。
- 空気を抜いて袋の上の方を縛る。
- 鍋の底に耐熱皿を敷いてお湯を沸かす。(②が浸かる程度のお湯)
- 沸騰したら②を入れて30分ほど弱火にかける。
- 火を止めて10分ほど蒸らして完成。
ふりかけ
ふりかけは普段から出番が多く、おかず代わりとして使えるので便利。特に子供にはウケがいい一品です。
軽くて嵩張らず、これ一つでご飯がすすむので用意しておいて損はありません。
フリーズドライの野菜 (乾燥野菜)
災害時は新鮮な野菜を手に入れにくいので、フリーズドライの野菜があれば便利です。
インスタントの味噌汁やカップ麺に使えば具だくさんでヘルシーなので気分的にもアップ。
普段の生活でも野菜を切ったり煮たりするのが面倒な時にサクッと使えて重宝します。
非常時の飲み物
食べ物も大事ですが、絶対忘れてはいけないのが水分の備蓄。
災害時にはトイレの問題がつきものなので、利尿作用があるカフェイン飲料以外がおすすめです。(飲んだら補充を忘れずに)
水
ライフラインが止まった時、一番困るのが水。
水は1人1日3リットル必要だと言われているので、持ち運びやすい500mlタイプと、割安でボトルの活用度が高い2Lタイプの両方を用意しておくのがおすすめです。
空きボトルに水道水を汲んでおいたり、浴槽に水を張っておくと生活用水として使えます。
パック飲料
常温保存できる紙パックの野菜ジュースや牛乳、カフェインなしのお茶などは飲みきりサイズで使い勝手よし。
避難所へ行く時も手軽に持ち運べるし、朝食やお弁当、アウトドアにも使い回せて便利です。
粉末のスポーツドリンク
電解質や栄養素が補えるスポーツ飲料は暑い時期や汗をかいた時の必需品。
水に溶かして使える粉末なら場所を取らず、緊急避難する場合にも重宝します。
非常食と一緒に備蓄しておくもの
災害時には手や食器を洗う水が不足するので、このような物を一緒に用意しておくと役立ちます。
- 除菌ウェットティッシュ
- ハンドジェル
- ラップ(食器に巻くことで洗い物やゴミを減らせる)
- 除菌スプレー
- キッチンペーパー
- ゴミ袋
- 使い捨ての食器やカトラリー
おわりに
非常食は特別なセットをしまい込んでおくよりも、常温保存で日持ちする食べ慣れたものを備蓄しておくのがベストです。
使ったものを買い足しながら備蓄するローリングストック法で備えれば災害時も安心。高い非常食を買ったのに、賞味期限切れで処分なんて事も避けられるのでおすすめです。