御室桜は京都の仁和寺(にんなじ)で愛でることができる少しユニークな桜。
国の名勝にも指定されていて、桜の名所として知られる仁和寺の中でもひときわ有名です。
今回は、こんな御室桜の特徴と見頃、桜の時期の混雑状況をご紹介したいと思います。
記事の内容
御室桜はこんな桜
御室桜は遅咲きで、背丈が2〜3mほどの桜。低い位置で咲くので、「花(鼻)が低い」にかけて「お多福桜」とも呼ばれています。
江戸時代から庶民に親しまれており、たくさんの俳句や和歌にも登場。
与謝蕪村(よさぶそん)の「ねぶたさの 春は御室の 花よりぞ」も有名な句の一つです。
目線の近くに広がるピンクのお花は感動もの。仁和寺のシンボル的な存在です。
御室桜の品種
御室桜の品種は「御室有明(おむろありあけ)」。
花は薄紅色の大輪で、一重咲きと八重咲きのものがあります。
なぜ御室桜の背が低いかは未だ調査中ですが、粘土質の土壌が根っこの成長に影響を与えているのではないかと考えられています。
御室桜の見ごろ
御室桜はソメイヨシノなどが満開になった少し後が見頃。
その年の天候にもよりますが、4月上旬から中旬頃がベストタイミングです。
御室桜をはじめとした仁和寺の桜の開花状況は、仁和寺のツイッターを見るとわかりやすいです。
御室桜の場所
御室桜の林は中門をくぐって左手側にあります。
ここに約130本の御室桜が植えられていて、境内にあるすべての御室桜を合わせると約200本です。
御室桜の林のすぐそばには五重塔があり、両者のコラボは写真撮影の定番。
平安時代にタイムスリップしたかのような素晴らしい眺めです。
御室花まつり
通常、仁和寺境内の散策は無料(御所庭園や茶室、霊宝館は有料)ですが、御室花まつりの時期は特別入山料として500円かかります。
2022年の期間は、3月19日(土)〜5月8日(日)。
期間中は、時期ごとに御室ツツジ、御室桜、新緑を愛でることができ、御所庭園(大人800円)では芸術祭も開かれます。
※詳しくは仁和寺公式サイトでご確認を。
御室桜のライトアップ
と思うかもしれませんが、仁和寺は夕方で閉まるので夜桜は見られません。
仁和寺の桜は御室桜だけじゃない
仁和寺で一番有名な桜は御室桜ですが、その他にもたくさんの桜が植わっています。
ソメイヨシノやしだれ桜、陽光桜など境内の桜の木を全て合わせると550本ほど。
満開の時期は少しずつズレますが、春は境内のあちこちできれいなお花や新緑が楽しめます。
仁和寺の桜の時期は混雑する
仁和寺は京都の中でも有名な桜の名所。遅咲きの御室桜を愛でに来る人が多いので、4月初旬から中旬にかけては特に混雑します。(一番混雑するのは御室桜の林)
観光する時は時間に余裕を持ち、公共交通で移動するのがベスト。(仁和寺だけでなく、京都中が混んでるから)
朝のお勤めなど貴重な体験ができるので、仁和寺境内にある宿坊「御室会館」に泊まるのもおすすめです。
実際に泊まった感想はこちら。↓
参考仁和寺の宿坊「御室会館」に宿泊!朝のお勤めと境内散歩は超癒やしだった予約は「じゃらん」からすることができます。(公式サイトからの予約も「じゃらん」に飛ぶ)
おわりに
御室桜は低い位置で咲くので、目の前にピンクの世界が広がるのが魅力。お花も大きめでかわいらしいです。
春の仁和寺は、御室桜以外の桜や濃いピンクの御室ツツジも美しいのでお花を愛でに行くにはぴったり。
ただし、混み合うので(特に御室桜の林)、ゆったりとしたスケジュールでおでかけ下さい。
嵯峨・嵐山方面へのアクセスは、レトロな嵐電(京福電鉄)を使うのもおすすめ。
参考嵯峨野トロッコ列車のおすすめ座席[保津川の眺めを満喫するならここ]ウォーキングを兼ねての散策には、仁和寺・龍安寺・金閣寺を結ぶ「きぬかけの路」もいいと思います。
参考きぬかけの路は3つの世界遺産を結ぶ道!実際に歩いた感想を紹介