毎回こう思わせてくれるレモンマートルの香りは「レモンよりレモン」と言われるほど爽快!
活力と同時に深いリラックス感が得られる不思議な香りです。
今回は、自然界の薬とも呼ばれるレモンマートルの正体と使い方、育てるヒントをまとめてみました。
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レモンマートルはこんな植物
レモンマートルなんて初耳って方も多いですよね。
まずは、この植物が何者なのかをざっくりご紹介していきます。
原産地はオーストラリア
レモンマートルはオーストラリア原産のハーブ。クイーンズランド州の亜熱帯雨林エリアを中心に温暖な地域で栽培されています。
ユーカリと同じフトモモ科で、原住民のアボリジニが大昔から香辛料や薬として使ってきた「ブッシュ・メディスン(自然界の薬)」の1つです。
レモンマートルの特徴
レモンマートルの木は自然の状態なら10m~30m程まで育つ大木。
ただ、鉢植えにしたり垣根にするにも向いています。
レモンマートルの葉っぱ
レモンマートルの細長い葉っぱはレモンの香りの元。
普通に匂いを嗅いても香りはしませんが、葉っぱの真ん中の筋を折ると強いレモンの香りが出現します。
常緑樹なので葉っぱは年中落ちません。
レモンマートルの花
レモンマートルは春から夏にかけて白〜黄色の小さな花を咲かせます。
花は雄しべが長く、集まって咲くのでモフモフの髪飾りのよう。
ほのかな甘い香りがするのも特徴です。
レモンマートルの花言葉
レモンマートルにはマートル(銀梅花)全般の花言葉にちなんで「愛」「幸福」「高貴な美しさ」という意味があります。
マートルは古代ギリシャ時代に愛と美と豊穣の女神に捧げられていたと言われるハーブ。
ヨーロッパでは結婚式のブーケに入れる習慣もあり、祝いの木とも呼ばれています。
レモンマートルの香りの秘密
「レモンよりレモン」と言われるレモンマートルは、パーフェクトなレモンの香り。
レモンとレモングラスが混じったような、爽快で元気いっぱいの香りです。
それもそのはず、レモンマートルは香り成分「シトラール」の含有率が世界の植物の中でトップ(含有率90%-98%)。
シトラールの含有率はレモンで3-10%、レモングラスで70-80%というデータがあるので、レモンマートルは群を抜いて高いことがわかります。
レモンマートルの効果
レモンマートルの香り成分シトラールには気持ちを落ち着かせる効果があるとか。
確かに、葉っぱの匂いを嗅ぐと、ふぅ〜っと緩む感覚に。余計な力が抜けると同時に気分が上がるので、煮詰まった時などによく香りを嗅いでます。
シトラールには鎮静作用の他にも、抗菌・抗ウイルス作用、鎮痛作用、虫よけ効果などがあると言われていて、昔から民間療法的な感じで使われています。
レモンマートルの使い道
ここからはレモンマートルの使い道をご紹介します。
レモンマートルは乾燥させた葉っぱを使うことが多いので、先に乾燥させる方法を見ておきましょう。
- 摘んだ葉っぱを洗って水分を拭く。
- ザルやお皿に並べて風通しの良い日陰で干す。
- 数日干してカリカリになったら瓶やジップロックに入れて保存。
※乾燥させたものをフードプロセッサーにかけておくと料理に使いやすい。
レモンマートルのハーブティー
レモンマートルティーは、半端ないレモンの香りで周辺に心地よいアロマが広がります。(レモンのような酸味はない)
作り方は筋をポキポキ折った葉っぱ2〜3枚をカップに入れてお湯を注ぎ、数分待つだけ。
はちみつやレモン果汁を加えると美味しさ抜群のレモネードができ、冷やして炭酸で割るのもおすすめです。
葉っぱは摘みたてでも乾燥させたものでもOKで、茶葉はお店でも手に入ります。
レモンマートル水
レモンマートルの葉っぱを数カ所折って水に浮かべておくと、15分程で水がレモンの香りになります。
酸味はないですが、レモン風味のお冷みたいな感じでリフレッシュできるのでおすすめです。
目安は500mlの水に葉っぱ3~4枚ほど。時間とともにジワジワ風味が良くなります。
手作り化粧水に使うのにもおすすめです。
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レモンマートルはお料理の風味付けにも最適。
特に、肉・魚・ポテトのグリルやロースト、パスタ、シチュー、ムニエル、揚げ物(衣に混ぜる)、タルタル、白身魚のホイル焼きなどがおすすめです。
葉っぱは丸ごとベイリーフのようにも使えるし、パウダー状にして使うのも便利。レモンの香りが強いので入れすぎにはご注意を。
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乾燥させてパウダー状にしたレモンマートルは、ケーキやクッキー、アイスクリームに混ぜ込むのも定番。
レモンの香料を入れたような香り高いスイーツが出来上がります。
チーズケーキやヨーグルトデザートとの相性もバッチリです。
レモンマートルの精油
レモンマートルの香りがぎゅっと詰まった精油は、ディフューザーで香りを楽しみたい時にピッタリ。
他の柑橘系の精油と違って光毒性がないのも嬉しいポイントです。
レモンマートルの育て方
と思った方も多いですよね。
レモンマートルは亜熱帯原産ではあるものの、温暖な気候帯なら日本でも育てることができます。
自然界では大木ですが、鉢で観葉植物のように育てることもできるのでご安心を。
苗木は春先に売り出されることが多いので、園芸店や通販を覗いてみるといいでしょう。
以下、レモンマートルの特徴と育てる時の注意点をまとめてみたので参考にしてみて下さい。
乾燥に強いが湿気に弱い
レモンマートルは過湿に弱いので、水やりは土の表面が乾いてきた時でOK。(根腐りに注意)
鉢なら受け皿の水も捨ててあげて下さい。
暑さに強いが寒さに弱め
亜熱帯の植物なので、寒い時期はなんらかの工夫が必須。
鉢植えにして、寒い冬の間は室内の日当たりがいい場所に置いてあげるといいでしょう。
太陽が好き
レモンマートルは日当たりがよく風通しのいい場所が好き。
室内で育てる時でも、なるべく太陽に当ててあげて下さい。
ただ、暑い時期に丸1日直射日光が当たる場合は日陰も必要です。
挿し木で増やせる
レモンマートルは若い枝が出る5~7月頃に挿し木で増やせます。
若い内は強すぎる直射日光を避け半日陰くらいにしてあげるといいでしょう。
剪定するなら花が終わった後
コンパクトに育てる場合は、花が咲き終わった頃にトップの方から剪定すると形が整います。
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レモンマートルは香りによる癒やし効果が大。
料理にも使いやすいし、ちょっと匂いを嗅ぐだけでストレスから解放されます。
レモン系の香りがお好きならお茶や精油を試してみるのもいいし、育ててみるのもおすすめです。